米Googleは米国時間12月4日,ユーザーの過去の検索行動にもとづいて検索ランキングを調整するパーソナライズ検索「Personalized Search」を“すべての”ユーザーに提供すると発表した。ユーザーがGoogleのサービスにログインせずに検索機能を使う時も同機能を有効にするもので,世界約40言語のサービスに適用する。

 これまでPersonalized Searchは,ログインしているユーザーだけを対象としており,さらに,ユーザーがアカウント設定でWeb History(ウェブ履歴)を有効にしている場合だけ適用されていた。新たに開始したPersonalized Searchでは,ログオフ時にもブラウザのcookieを使うことで,最長180日間の過去の検索行動をもとに,検索結果の表示順位を変更する。検索結果ページの右上には,従来と同様に,Web History(ウェブ履歴)へのリンクを設置し,ここから同機能を無効にするボタンにアクセスできるようにしている。

 ログイン時の履歴は,ユーザーのアカウント情報にひも付けされている。ユーザーは自分の検索履歴を閲覧したり,それら履歴のすべて,あるいは一部を削除できる(関連記事:各種データを一元管理できる「Google Dashboard」が公開)。Googleはこの機能自体を一時停止できるボタンを用意している。

 一方,ログオフ時の履歴は,ブラウザのCookieに関連付けた情報としてGoogleのサーバーに保存する。複数のユーザーが1つのパソコンを利用する場合を想定し,履歴はユーザーが閲覧できないようにしている。またログイン時の履歴はユーザーが削除しなければ無期限で保存されるのに対し,ログオフ時の場合は保存期間が180日になる。

 Googleソフトウエア・エンジニアのBryan Horling氏とプロダクト・マネージャのMatthew Kulick氏は説明ビデオの中で,「Googleは,ログイン時とログオフ時のいずれの場合も,オプト・アウトの手段を用意している」とユーザーに選択の自由があることを強調している。さらに,Googleは一人ひとりのユーザーが求める情報を簡単に探せるよう日々努力しており,この機能は大きなステップになったとしている。

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