8月期決算企業の内部統制報告書が出そろった。2009年12月1日現在、インデックス・ホールディングス、USENの2社が「重要な欠陥」を開示した。加えて6月期決算企業のイデアインターナショナルが訂正内部統制報告書を提出し、重要な欠陥を開示した。重要な欠陥を開示した企業は累計71社(「不備があり、内部統制は有効でない」と開示した1社を含めると72社)となった。

 8月期決算企業の内部統制報告書の提出期限は11月30日だった。重要な欠陥を開示した2社はともに、財務諸表監査時に監査人から誤りを指摘された。有線放送大手のUSENはほかに、コンテンツ配信事業の売上および棚卸資産にかかわる業務プロセスで内部統制の不備が見つかった。モバイル、ゲーム開発のインデックス・ホールディングスは、本体のほか連結子会社のインデックスやアトラスにおいても内部統制の不備があったという。

 09年6月期決算について訂正内部統制報告書を提出した住関連製品の製造卸イデアインターナショナルは、10年6月期の第1四半期レビューの際に監査人から棚卸資産の評価減について洗い替えの会計処理に誤りがあることを指摘された。同様の誤りが09年6月期にも発生していたことから訂正内部統制報告書を提出し、重要な欠陥があったとした。同社は09年6月期について「内部統制は有効」という旨の内部統制報告書を提出していた。

 内部統制報告書を提出した企業は累計で2977社。重要な欠陥を開示した企業の割合は約2%である。