米IBMは米国時間2009年11月30日,データベース保護ソフト・ベンダーの米Guardiumを買収したと発表した。4月に立ち上げたコンサルティング部門Business Analytics and Optimization Servicesにおける分析戦略の拡充を図る。買収額などの詳細については明らかにしていない。

 Guardiumはマサチューセッツ州に本拠を置く非公開会社。企業がデータ保護やデータベース監視を行い,コンプライアンスのためのタスクを自動化して運用コストを削減するための技術を手がけている。

 同社の技術は,クロスプラットフォーム環境を想定しており,データのアクセスや使用における正常パターンと異常を特定するほか,ERPやCRMなどのエンタープライズ・アプリケーションを介した未許可のアクセスや不正行為を検出する。

 企業が現在の変動するビジネス環境で成功するには,社内外に抱える重要な情報の価値を最大限に生かしつつ,不正なアクセスや改ざんから保護することが必要だ。IBMはGuardiumを買収することで,顧客企業が信用ある情報インフラを維持し,アクセスや行動を継続的に監視して高価値のデータを保護できるよう支援するとしている。

 IBMはGuardiumをInformation Management Software部門に組み込む。情報管理分野の強化に向けた買収は,これで28社目となる。

 米メディアの報道(Internetnews.com)によると,金融紙「TheMarker」は買収額を2億2500万ドルと報じている。Guardiumは2002年にイスラエルで設立され,2003年に米国に移った。従業員は60人で,IBMのほか米Oracleや米Microsoftなどにもセキュリティ・ソフトウエアを提供している。また,米Cisco Systemsなどが同社に出資している。

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