ノルウェーのOpera Softwareは現地時間2009年11月23日,Webブラウザの最新版「Opera 10.10」をリリースした。ブラウザにサーバー機能を持たせる技術「Opera Unite」を搭載する。Windows,Mac OS X,Linux対応版を同社のWebサイトから無償で入手可能。

 Opera Uniteにより,Operaをサーバーのように機能させ,インターネット経由でほかのWebブラウザと連携したり,データを交換したりするアプリケーションを動かせる。Opera Uniteを有効化しているパソコン内のファイルに外部からアクセスできるため,交換用のデータをインターネット環境に置く必要がない。アプリケーションは,通常のWebアプリケーションと同様にHTMLやCSS,JavaScriptで作成できる(関連記事:パソコンや携帯電話をサーバーに,Operaが新ソフト「Opera Unite」を発表「OperaをWebサーバーにする機能は次期版で」、日本オフィスが解説)。

 Opera 10.10では,画像共有の「Photo Sharing」や音楽ストリーミング向けの「Media Player」といったUnite対応アプリケーションが利用可能。同社はUnite対応アプリケーション開発の促進を図り,毎週最優秀アプリケーションを選ぶコンテストを開催する。

 また,Opera 10.10では3件のセキュリティ・ホールを修正した。そのうち1件は深刻な脆弱性で,数値計算の際にヒープ・バッファ・オーバーフローが発生し,任意のコードを実行される危険性があった。そのほか,メールやチャット機能などの強化も図った。

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