プリファードインフラストラクチャー(PFI)とぷらっとホームは2009年11月19日、オープンソースの分散処理ソフトウエア「Hadoop」の導入を支援する事業で提携すると発表した。ぷらっとホームのサーバーやネットワーク機器と、PFIによるHadoopのコンサルティングや技術検証を組み合わせて顧客企業に販売する。2010年1月中旬から販売活動を開始する予定。

 Hadoopは米グーグルの分散ファイルシステム「GFS(Google File System)」と並列プログラミングモデル「MapReduce」の論文を基に開発されたオープンソースソフトウエア。SANやNASなどのストレージ装置を使わずに、安価なPCサーバークラスタだけで、数T~数Pバイトの大規模データを高速に解析できる。米ヤフーや米フェースブック、米JPモルガン・チェース、米VISA、中国移動通信(チャイナモバイル)などが大規模導入していることで知られている。

 Hadoopに関しては、日本でも11月13日にユーザー会が発足したばかり(関連記事:分散処理ソフト「Hadoop」のユーザー会が日本で発足、企業の導入が広がる)。現在のところ日本企業でHadoopを導入しているのは、楽天やサイバーエージェントといったネット事業者が中心で、楽天の場合はWebサーバーのログ解析や商品レコメンドエンジンに、サイバーエージェントの場合はアバターを使ったコミュニケーションサービス「アメーバピグ」の画像ファイルなどを保存する分散ストレージとしてHadoopを使っている。

 PFIとぷらっとホームは、国内の通信事業者や金融機関、ゲノム・バイオ解析などを行う研究機関などにHadoopを売り込む考えだ。安価なPCサーバーを得意とするぷらっとホームと、全文検索エンジン「Sedue」を開発するため大規模データ処理技術に強いPFIが連携することで、今までHadoopに手を出せなかった事業者/組織におけるHadoop導入を進める。