米Salesforce.comは米国時間2009年11月18日,クラウド・コンピューティング環境を利用した企業向けソーシャル・ネットワーキング・アプリケーション「Salesforce Chatter」を発表した。安全性の高いソーシャル・ネットワークを通じて社員がリアルタイムのコラボレーションを実現できるようにする。ミニブログ「Twitter」やSNSサイト「Facebook」との連携も提供する。

 メンバーのプロフィールでは,連絡先情報,専門分野,職歴,写真などを掲載する。これにより社員は,必要な情報について詳しい人や適切な人材をすぐに見つけて連絡を取ることが可能だ。ステータス更新機能で常に発言を発信すれば,電子メールを何度もやりとりしたり,電話会議を長々と続けたりする必要がない。

 フィードでは,人々の活動情報を表示するだけでなく,コンテンツやアプリケーションについても最新情報を通知する。同社のクラウド型顧客サポート支援サービス「Service Cloud」や営業支援サービス「Sales Cloud」,アプリケーション作成支援サービス「Custom Cloud」などと連携し,在庫状況のアラートなどを表示することが可能。文書やスプレッドシートなどの新規作成や変更もすぐに確認できる。

 Twitterの特定のつぶやきをSalesforce Chatter上で読むことも可能。例えば競合社に関する話題を検索して,Salesforce Chatterに自動でストリーム表示するよう設定できる。Facebookを利用している社員は,Facebookのプロフィール情報をSalesforce Chatterのプロフィールに取り込める。

 また,開発者はSalesforce Chatter用プラットフォームを利用して,企業向けソーシャル・アプリケーションを構築することが可能。ホスト型開発プラットフォーム「Force.com」上で作成したアプリケーションにも,手軽にソーシャル機能を追加できる。

 Salesforce Chatterのリリースは2010年になる見込み。Force.comとSalesforce CRMの全有償エディションに組み込む予定。

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