ArcherMind社らが開発したAndroidベースのカーナビ・システム
ArcherMind社らが開発したAndroidベースのカーナビ・システム
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 “世界初”をうたうAndroidベースのカーナビ・システムが,組み込み関連の技術展「Embedded Technology 2009」(パシフィコ横浜で2009年11月18日から20日まで開催)で初めて公開された。中国のソフトウエア開発企業のArcherMind Technology, Inc.が展示した。

 このシステムは,ArcherMind社が中国のハードウエア・メーカーなどと協業して開発した。米Marvell Technology Group Ltd.のARMコアを採用したプロセサなど,携帯電話機向けのプラットフォームを流用している。つまり,実態はPNDと変わらないが,7型で解像度が 800×480画素の画面を備えており,自動車のダッシュボードへの組み込みを想定している。低価格な自動車での採用を狙っている。

 カー・ナビゲーション以外の機能としては,Webサイトの閲覧や音楽再生,ニュース配信,SMS,書籍の音声読み上げ(Audio Book)などに対応している。3G(W-CDMA規格)やWi-Fi/Bluetoothなどの無線通信機能,HDDやSDカード・スロットなどを内蔵する。

 驚くのはその開発期間。「2009年7月に開発に着手し,技術者50人の体制で開発した」(ArcherMind Technology社 CEOのJiping Wang氏)という。実質4カ月程度で開発を終えた計算だ。現在,中国の自動車メーカー1社が同システムを評価中としている。