米IBMは米国時間2009年11月17日,無償のオフィス・スイート「Lotus Symphony」のポータブル版を提供すると発表した。イタリアのNSECと提携し,NSECのUSBメモリー・デバイス「Keepod」でLotus Symphonyを持ち運べるようにする。ソフトウエアのパッケージ化には米VMwareのアプリケーション仮想化技術「ThinApp」を使用する。

 Lotus Symphonyは,ワープロ・ソフト「Lotus Symphony Documents」,表計算ソフト「Lotus Symphony Spreadsheets」,プレゼンテーション・ソフト「Lotus Symphony Presentations」から成り,米Microsoftのオフィス・スイート「Office 2007」との互換機能を備える。28言語以上をサポートする。

 Keepodは,厚さ1.8mmのカードサイズのUSB 2.0対応デバイスで,企業クラスの暗号化機能も提供する。保存容量は2Gバイト,4Gバイト,8Gバイト,16Gバイトの4種類。価格は2Gバイト・モデルが19.90ユーロから,16Gバイト・モデルが59.90ユーロから。

 ポータブル版Lotus Symphonyは,パソコンにアプリケーションなどをインストールする必要が無く,Keepodから直接起動して,システムに作業形跡を残さずに機密文書などを扱える。Keepodの専用サイトを通じて提供する。

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