米Red Hatが支援しているオープンソース・プロジェクトFedora Projectは米国時間2009年11月17日,Linuxディストリビューションの最新版「Fedora 12」を公開した。ビデオ再生やネットワーク設定,仮想化などの機能を強化したという。Fedora ProjectのWebサイトから無償でダウンロードできる。

 Fedora 12にはビデオ再生ソフトウエアの新版「Ogg Theora 1.1」を同こんしており,画質や操作性を向上させた。ネットワーク設定機能「NetworkManager」を改善し,モバイル・ブロードバンド接続やサーバー管理などの作業を支援する。仮想化機能は,仮想化ディスクのパフォーマンス向上,ストレージ検出機能改善,メモリー使用量削減,ネットワーク・ブート機能刷新のほか,作動中の仮想化ネットワーク変更に対応し,管理しやすくしたとしている。

 パッケージ管理ツール「PackageKit」,仮想化ゲスト・マシンのディスク・イメージをブートすることなく直接操作できるライブラリ「libguestfs」,カーネル情報取得ツール「SystemTap 1.0」,Java向け統合開発環境(IDE)「NetBeans 6.7.1」を備える。ファイル圧縮機能も改良した。

 Fedora Projectによると,Fedora開発コミュニティの参加者は増加しており,「Fedora Accounts」数が2009年6月の前バージョン「Fedora 11」リリース時に比べ約25%増えた。またFedora 11のインストール数は230万件以上で,2008年11月リリースの「Fedora 10」から20%増加したという(関連記事:Linuxディストリビューション「Fedora 11」が公開Linuxディストリビューションの新版「Fedora 10」を公開 )。

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