米Microsoftは米国時間2009年11月16日，小型組み込み機器向けプラットフォーム「.NET Micro Framework」の次版「Version 4.0」をオープンソース・ソフトウエアとして公開すると発表した。ソフトウエア・ライセンスApache License 2.0を適用してリリースする計画。
.NET Micro Frameworkは，小型デバイス向けソフトウエアを開発／実行するための環境。無線／有線通信や暗号化といった機能を備えており，既に150万台以上のデバイスで利用されているという。Microsoftはソースコードをオープンソース化し，.NET Micro Framework本体と.NETランタイム環境CLRの実装に使う基本クラスライブラリ（BCL）を公開する。ただし，米EBSNetから供給されているTCP/IPスタックと，.NET Micro Framework外部のモジュールで実現している暗号化ライブラリはソースコードを提供しない。
Microsoftは.NET Micro Frameworkの開発コミュニティを立ち上げ，Microsoftおよび外部開発者向けのサイトを運営することで，同プラットフォームの品質維持や分断化防止に取り組む考え。
現在Microsoftは「.NET Micro Framework SDK Version 3.0」（英語版）を無償ダウンロード提供している。同SDKを利用すると，Windows Server 2008やWindows Vista/XP上のVisual Studio 2008 SP1またはVisual C# Express Edition 2008 SP1で，C#言語と.NETライブラリのサブセットによるソフトウエア開発が行える。
