米AT&Tは米国時間2009年11月16日,クラウド・コンピューティングをベースにした新サービス「AT&T Synaptic Compute as a Service」を年内に開始すると発表した。米VMwareおよび米Sun Microsystemsと協力し,世界中のさまざまな規模の企業に,拡張性の高いコンピューティング能力をオンデマンドで提供するとしている。

 企業は,AT&Tの世界クラスのネットワークを介して,必要な分だけ計算処理能力を利用できる。Webポータルを使って,サーバー能力の要求,配備,管理などが行えるほか,仮想サーバー用のディスク容量,24時間体制のネットワーク監視などを利用できる。

 VMwareの仮想化ソフトウエア「VMware vSphere」とクラウド間相互運用技術「VMware vCloud API」に対応し,社外および社内クラウド環境の連携を可能にする。また,Sunのクラウド・コンピューティング・プラットフォーム「Sun Open Cloud Platform」や仮想インフラ管理技術「Sun Cloud API」との統合により,手軽に付加価値サービスの開発と導入を行える。

 AT&Tは昨年8月にユーティリティ・ホスティング・サービス「AT&T Synaptic Hosting」を発表し,クラウド・コンピューティング事業に参入した(関連記事:AT&Tがクラウド・コンピューティング事業に参入,新サービス「Synaptic Hosting」を開始)。今年5月にはクラウド・ベースのストレージ・サービス「AT&T Synaptic Storage as a Service」を発表しており(関連記事:AT&T,クラウド・ベースの企業向けストレージ・サービスを発表),Synaptic Compute as a Serviceはそれに続くSynapticファミリの新サービスとなる。当初は米国で提供し,その後世界に拡大する予定。

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