米Cisco Systemsは米国時間2009年11月16日,テレビ会議システムを手がけるノルウェーのTANDBERGに対する買収提示額を1株当たり170ノルウェー・クローネに引き上げたと発表した。買収総額は約34億ドルに上る見込み。

 Ciscoは10月1日に,TANDBERGを買収することで両社が合意したことを発表。当初の買収提示額は総額約30億ドルだった(関連記事:米Cisco,テレビ会議システム大手のノルウェーTANDBERGを買収)。

 今回の提示額の引き上げについて,Ciscoは「当取引における最終的な価格提案だ」としている。同社は併せて,株式買付期限を2009年12月1日に延期した。

 Ciscoが当初提示額で取得した株式は1049万3298株で,全体の9.37%だった(11月10日時点)。Ciscoによると,TANDBERGの大株主であるノルウェーFolketrygdfondetや米OppenheimerFundsを含め,合計でTANDBERGの株式の30%以上を保有する株主が,新価格での提案を受け入れる方針だという。

 Ciscoは,取得株式が目標に達しない場合は,買収提案を撤回し,ビデオ通信市場における事業拡大に向けた別の手段を検討するとしている。米メディアの報道(InfoWorld)によると,買収成立には株式の90%を取得する必要がある。

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