周辺機器メーカー大手のスイスLogitech Internationalは2009年11月10日(現地時間),テレビ会議システム専業メーカーの米LifeSize Communicationsを買収することで合意したと発表した。買収額は4億500万ドル。同年12月の買収完了を見込む。LifeSizeは独立組織として現CEO兼共同創業者のCraig Malloy氏の下で事業を継続する。

 Logitechはマウスやキーボード,ヘッドセットやWebカメラなどで知られる周辺機器メーカー。LifeSizeは価格性能比が高さを売りとするHDテレビ会議システムの専業メーカーである。今回の買収で,Logitechが企業向けテレビ会議システムを獲得する一方で,LifeSizeにとっては安定した資本とコンシューマ市場で強みを持つLogitechの販路を利用できるメリットがある。

 テレビ会議システム・メーカーを巡っては,米Cisco Systemsがテレビ会議システム大手のノルウェーTANDBERGを買収している(関連記事)。これにより,ネットワーク・ソリューションの総合力でCiscoが追い上げる動きを見せるなど,業界再編が進んでいる。今回のLogitechによるLifeSize買収で,テレビ会議システムを会社の中核事業として成長してきた大手メーカーは,世界シェアで首位に立つ米Polycomを残すのみとなる。

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