写真1●PHSと3.5G両対応のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」のテンキーを引き出したところ
写真1●PHSと3.5G両対応のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」のテンキーを引き出したところ
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 ウィルコムは2009年11月11日,Windows Mobile 6.5搭載のスマートフォン「HYBRID W-ZERO3」(型番:WS027H,製造はシャープ)を発表した(写真1)。発売は2010年1月を予定している。特徴はPHS端末として使えるだけでなく,3.5世代携帯電話規格のHSDPA(high-speed downlink packet access)/HSUPA(high-speed uplink packet access)方式によるパケット通信ができる点。伝送速度は下り最大7.2Mビット/秒,上り最大5.7Mビット/秒である。3.5Gの対応周波数帯は,800MHz帯および2.1GHz帯。
 
 PHS側の通信には,W-OAM typeG対応のW-SIM「RX430AL」(製造はアルテル)を使用する。伝送速度は4xパケット方式の場合で最大約400kビット/秒となる。またW-SIMスロットに2010年1月に販売される予定のGSMモジュール「CM-G100」(製造はIAC)を挿すことで,GSM対応携帯電話として使うことも可能である。

 同端末は背面にW-SIMスロットのほか,3.5G用のSIMスロットを別途搭載する。3.5G用のSIMスロットはSIMロックがかかっていない,いわゆるSIMロックフリーである。ただし同端末購入時は,ウィルコムがNTTドコモのMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供する「WILLCOM CORE 3G」の契約を必須とする。月額料金については「PHSと3Gの合計ではなく,新たな料金体系を出す予定」(ウィルコム)という。なお現行のWILLCOM CORE 3Gの契約者が同端末を購入する際は,「契約者番号は変わるが,機種変更は可能」(同)だという。

 そのほかIEEE802.11b/g準拠の無線LANやBluetoothに対応。液晶は3.5型フルワイドVGAモバイルASV液晶を搭載,カメラ機能は有効画素数500万画素のCMOSカメラを内蔵する。外形寸法は,幅約53mm×高さ約120mm×厚さ約16.9mm(本体を閉じた状態の最薄部)。端末価格は未定で,改めて発表する。


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■訂正履歴
「PHS側の通信には,同社が同日発表したW-OAM typeG対応のW-SIM「RX430AL」」とありましたが,RX430ALは発表済みです。また伝送速度を「8xパケット方式の場合で最大512kビット/秒」としていましたが「4xパケット方式の場合で最大約400kビット/秒」です。本文は訂正済みです。 [2009/11/11 16:50]