岡本社長(左)と千年社長
岡本社長(左)と千年社長
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 ITホールディングスは11月10日、システム開発を手掛けるソランをTOB(株式公開買い付け)により買収することを発表した(写真)。ソランは同日、TOBへの賛同を表明。ITホールディングスの傘下の事業会社として存続する意向だ。買い付け期間は、11月13日から12月15日。

 2009年3月期のソランの売上高は614億円。同3383億円のITホールディングスに単純合算すると約4000億円に達する。ソリューションプロバイダとしては売上高3412億円の野村総合研究所を抜き、NTTデータ、キヤノンマーケティングジャパン、大塚商会に次ぐ第4位の規模になる。

 ITホールディングスの岡本晋社長は「規模を追うのは顧客からの信頼を勝ち取るために必要。ソランは技術力の高い会社だ。顧客も地域も重ならないので相乗効果を発揮できると判断した」とソランの買収理由を話す。

 ソランの千年正樹社長は「当社もM&A(企業の合併・買収)で企業規模を拡大してきたが、まだ1000億円に届かない程度。昨今の情勢を考えると限界を感じていた。どこかとご一緒するなら20年来親交のある岡本社長のところと、とかねてから思っていた。ここ数カ月で最終決断を下した」と経緯を説明した。