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世界初の「iPhoneウイルス」出現、“脱獄”ユーザーを狙う

保護機能を外したiPhoneだけが対象、壁紙をリック・アストリーに

今回のウイルスに感染したiPhoneの画面例(英ソフォスの情報から引用)
今回のウイルスに感染したiPhoneの画面例(英ソフォスの情報から引用)
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 セキュリティ企業各社は2009年11月8日、米アップルのスマートフォン「iPhone」に感染する初のウイルス(悪質なプログラム)を確認したとして注意を呼びかけた。感染すると壁紙を変更されるなどの被害に遭う。感染するのは、保護機能を外したiPhoneのみ。通常の使い方をしている場合には感染しない。

 今回確認されたウイルスは、iPhoneに感染する初めてのウイルス(ワーム)とされている。オーストラリアで発見された。ウイルスが感染対象とするのは、保護機能を外して、どのようなソフトでもインストールできるように改変したiPhoneのみ。いわゆる、「Jailbroken iPhone(脱獄iPhone)」だけである。通常の使い方をしていれば、感染する恐れはない。

 保護機能を外した上で、SSHサーバーソフト(OpenSSH)を稼働させ、なおかつ最初に設定されているパスワード(初期パスワード)を変更していない場合に、今回のウイルスに感染する。ウイルスは、特定範囲のIPアドレスに次々とアクセス。アクセス先が、上記の条件を満たすiPhoneの場合には、初期パスワードを使ってログインし、iPhoneに自分のコピーをインストールする(感染させる)。

 インストールされたウイルスは、iPhoneの壁紙を英国の歌手リック・アストリー氏の写真に変更。同時に、上記の手順で感染を拡大させようとする。

 変更された壁紙には、「ikee is never going to give you up」という文章が書かれている。これは、アストリー氏のヒット曲「Never Gonna Give You Up」にちなんでいると考えられる。この文章から、セキュリティ企業の多くは、今回のウイルスを「Ikee」と名付けている。

 IkeeがアクセスするIPアドレスの範囲のほとんどは、オーストラリアで使われているもの。このためセキュリティ企業各社とも、同ウイルスの感染は、オーストラリアだけで確認されているという。

 現在出回っているウイルスは、感染を広げて壁紙を変更するだけなので危険度は小さい。しかしながら、ウイルスのソースコードが公開されているため、今後、より悪質なウイルスが作られて出回る危険性がある。このためセキュリティ企業各社は、iPhoneユーザーに対して注意を呼びかけている。

(勝村 幸博=日経パソコン)  [2009/11/09]

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