米NPD Groupが米国時間2009年11月5日に発表した調査結果によると,米Microsoftの新OS「Windows 7」の販売開始当初の販売本数は,旧版「Windows Vista」のそれを約3倍上回った。しかし売上高は,販売本数ほど劇的な伸びは見せなかった。

 NPD GroupがWindows 7発売日の10月22日を含む10月18~24日の1週間に,先行販売も含めたパッケージ製品の販売状況を調べたところ,Windows 7の販売本数はVistaのリリース時と比べて234%多かった。半面,売上高は,先行販売の割引に加え,「Ultimate」エディションのプロモーションが不十分だったため,82%増にとどまった。

 一方,対象期間のWindows搭載パソコンの販売台数は,新学期開始でパソコン販売が拡大するとされる第3四半期のいずれの週よりも上回った。前年の同期間と比べると49%増加し,Windows 7リリース前の週を95%上回った。しかしWindows Vistaリリース時の方がパソコン販売は急増しており,前年比68%増,前週比170%増だった。

 これについてNPD Group業界分析担当バイス・プレジデントのStephen Baker氏は,Vistaのリリースは1月だったので通常10月よりは販売が伸びやすいなど,様々な要素が影響したと説明。また,Vistaリリース時は旧バージョンが市場で占める割合はわずか6%だったのに対し,Windows 7では,VistaやXPも含めた旧バージョンが市場の20%を占めていることも指摘した。

 さらにBaker氏は,「パッケージ・ソフトウエアの販売が軟化する中,Windows 7は多数の消費者をソフトウエア売場に向かわせた。全体的なパソコン販売はホリデー・シーズンに向かって強力な軌道を描いている」と述べた。

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