写真1●クラウド・パッケージ製品「IBM CloudBurst V1.2」
写真1●クラウド・パッケージ製品「IBM CloudBurst V1.2」
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写真2●CloudBurst V1.2の強化点
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写真3●CloudBurstの司令塔となる「IBM Tivoli Service Automation Manager V7.2」
写真3●CloudBurstの司令塔となる「IBM Tivoli Service Automation Manager V7.2」
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写真4●ユーザーが仮想マシン生成のリクエストを出すポータル画面
写真4●ユーザーが仮想マシン生成のリクエストを出すポータル画面
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 日本IBMは2009年11月5日,時間単位の課金が可能な仮想サーバー・ホスティング・サービスを数日で構築できるパッケージ製品の新版「IBM CloudBurst V1.2」を発表した(写真1)。V1.2では,課金管理,電力監視などの機能を追加。ユーザーが仮想マシンの生成リクエストを出すポータル画面を日本語化するなどして,一般企業で利用しやすくした。

 CloudBurstは,同社のブレード・サーバー「IBM BladeCenter」とストレージ「IBM System Storage DS3400」を収めたラック,運用管理ツールのTivoli Service Automation Manager,課金管理の「Tivoli Usage & Accounting Manager」,電力使用状況の監視/管理の「Tivoli Monitoring for Energy Management」,サーバー仮想化ソフトの「VMware ESXi 3.5」,Linuxディストリビューション「SUSE Linux 10」,導入支援などの各種インテグレーション・サービスなどを組み合わせたパッケージ製品。ブレード・サーバーの枚数に応じて「エントリー」(ブレード数4,5.4Tバイト・ストレージ),「スタンダード」(同7,10.8Tバイト),「アドバンス」(同14,21.6Tバイト)の三つのベース・モデルを用意する。

 前版のV1.1は,エンドユーザー向けポータル画面が英語版,対応するサーバー仮想化ソフトがVMwareのみ,課金管理や電力監視ツールは別売,管理サーバー機能の冗長化非対応という制約があった(写真2)。V1.2では,ユーザー・インタフェースの日本語化,サーバー仮想化ソフト「KVM」への対応,課金管理/電力監視ツールの同梱,管理サーバー機能の冗長化などの機能強化を実施した。また,V1.1は開発時の検証用に使うVPS基盤としての利用を想定していたが,V1.2から一般企業でも使えるプライベート・クラウド製品として位置付ける。CloudBursの標準機能ではBladeCenterなどx86サーバーのSystem xシリーズを管理対象とするが,ライセンスの追加購入でSystem zやPower Systemsなど他のIBM製サーバーを管理対象に追加できる。

 運用管理コストを抑えたVPSサービスを実現するパーツとして同製品の中核となる運用管理ツールは,「IBM Tivoli Service Automation Manager V7.2」として単体でも販売する(写真3)。運用管理の機能に加えて,ユーザーが仮想マシンの生成をリクエストするためのポータル画面を用意する点が特徴だ(写真4)。インターネットへの公開を想定する製品のため,同社のセキュリティ・アプライアンス「Proventia」をオプションとして用意する。

 CloudBurst V1.2の価格は約3000万円から(エントリー構成時)。販売開始は2009年11月30日。年内は約1900万円で販売するキャンペーンを実施する。IBM Tivoli Service Automation Manager V7.2単体の価格は,1CPUコア当たり21万3300円(税別)。

[発表資料]