デジタル放送推進協会(Dpa)は,放送衛星(BS)を利用した地上デジタル放送の難視聴対策(衛星セーフティーネット対策)事業の送信・利用者管理事業の一部をWOWOWに委託した。2009年10月30日に同社と契約を締結した。

 WOWOWは2010年1月から,衛星セーフティーネット利用希望者からの申し込みを受け付ける「利用者電話対応業務」と,利用対象地区や視聴可能チャンネルなどの事項を取りまとめた「ホワイトリスト」を基に利用の可否の判断などを行う「契約者管理業務」,放送のスクランブルを解除する鍵の運用などの「視聴制御(CAS)管理業務」の三つの業務を行う。

 衛星セーフティーネット対策事業は地上系のいかなる手段を使っても地上デジタル放送を視聴できない世帯向けに関東広域圏のNHKのチャンネル(総合テレビと教育テレビ)と民放キー局の5チャンネルをBS経由で再送信する事業で,この事業はDpaが行うことが決まっている。Dpaは衛星セーフティーネット対策事業の開始に向けて,2009年5月から6月にかけて一部の業務の委託先を公募していた。衛星セーフティーネットの利用希望者の受け付けは,ホワイトリスト(初版)の公表(2010年1月を予定)後に開始される。Dpaは2010年3月にBSを利用した地上デジタル放送の再送信を開始する。