NECは2009年10月29日、2009年4~9月期の連結決算を発表した。連結売上高は前年同期比22.3%減の1兆6536億9300万円、営業損益は同510億9500万円減で377億300万円の赤字となった。原因は、景気悪化に伴う需要の低迷ですべての事業セグメントで減収になったためだという。矢野薫社長は、「売上高、損益とも予想していた数字。第2四半期単独で見れば、営業利益は黒字だった」と説明した。

 事業セグメント別で見ると、「ITサービス」の売上高は同9.1%減の3825億円で、営業利益は同1.9%増の105億円だった。固定費の削減により営業利益を確保したものの、企業のIT投資抑制の影響を受け、前年同期に比べ384億円の減収となった。「ITプロダクト」の売上高は同29.9%減の886億円、営業損益は123億円の赤字だった。サーバーの出荷が減少したことに加え、前年同期にあった大型案件が今期は減少したため、赤字となった。

 今回、NECは半導体事業の業績悪化に伴い、通期の連結業績予想を下方修正した。連結売上高は前期比13.2%減の3兆6600億円(従来予想は3兆7300億円)に下げ、営業利益は従来予想の1000億円から600億円に変更した。