写真1●撮影した画像から人間の顔を抽出する
写真1●撮影した画像から人間の顔を抽出する
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写真2●統合ID管理ソフト「iDcenter」と,ドアの施錠を制御する入室管理システム「MELSAFETY」を連携させるデモ
写真2●統合ID管理ソフト「iDcenter」と,ドアの施錠を制御する入室管理システム「MELSAFETY」を連携させるデモ
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 三菱電機のITサービス子会社である三菱電機インフォメーションテクノロジー(MDIT)は,東京ビッグサイトで開催中のITpro EXPO 2009展示会で,ネットワーク・カメラによる監視システムと顔認識ソフトを組み合わせたシステム「ネカ録顔認証システム」を展示した。

 同システムは,MDITが販売するネットワーク・カメラ用映像レコーダー「ネカ録」と,三菱電機の研究所が開発し,MDITが商品化した顔認識ソフトを組み合わせたもの。2009年8月に発売した。

 ネットワーク・カメラで撮影した画像から,顔認識システムが人間の顔を抽出し,登録済みの顔か,未登録の顔かを判別する。登録済みの顔の周りには黄色い四角が,未登録の顔の周りにはピンク色の四角が表示される(写真1)。

 認識結果は,逐一ログに記録される。未登録の顔が認識されたら通知するよう設定しておけば,不審者の入室を防止するのに役立つ。ただし,はっきり映っていても,下を向いたり横を向いていたりすると顔として認識されにくいため,カメラの設置場所を工夫する必要があるという。

 MDITはこのほか,統合ID管理ソフト「iDcenter」と,ドアの施錠を制御する入室管理システム「MELSAFETY」を連携させるデモも実演した(写真2)。この連携システムは2009年8月に提供を開始しており,これまでに3000人規模のオフィスに導入された実績がある。「入退室管理システムは外部との連携機能を持たないケースが多い。当社の製品を使えば,一つのID管理システムで情報システムも入退室も管理できる。この点が評価された」(MDITの担当者)という。

 現在iDcenterが連携できる入退室管理システムは,大規模向けの入室管理システム「MELSAFETY-G」のみ。12月末をメドに,中規模向けの「MELSAFETY-P」との連携も可能にする計画である。