写真●日経ソフトウエアの原田英生副編集長
写真●日経ソフトウエアの原田英生副編集長
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 2009年10月29日,「Windows 7 Touch & Tryシアター」の主催者講演に,日経ソフトウエアの原田英生副編集長(写真)が登壇。「ベストなWindows 7はこれだ!記者が購入したPCを大公開」と題して,Windows 7を購入する際のポイントを解説した。

 まず原田副編集長は,8月に購入したという「Dell Studio 15」ノートPCを披露した。ディスク容量320Gバイト,メモリ4Gバイト(購入後,8Gバイトに増設),カラーはピンク色だ。Windows 7無償アップグレード付きのWindows Vistaプリインストール・モデルで,現在はWindows 7にアップグレードして使っている。

 「今,パソコンを新規購入するならWindows 7プリインストール・モデルを買うべきだ」と原田副編集長は考える。Windows XPの正式サポートは4月に終了しており,延長サポートも2014年の4月に終了する予定だ。また,Windows Vistaも2012年に正式サポートの終了が決まっている。サポートが終了すると,プログラムの自動更新サービスなどが提供されなくなる。「特段の理由がないのなら,今後長く使えるWindows 7を選ぶべきだ」(同副編集長)。

 しかし,Windows 7のアップグレード・インストールについては,あまりおすすめできないという。「古いパソコンだとうまくいかないかもしれない。それに,アップグレード・インストールはひどく時間がかかるかもしれない」(同副編集長)。可能であれば,Windows 7のプリインストールPCを購入するのがよいだろう。

x86かx64か

 Windows 7は,x86(32ビット)版とx64(64ビット版)が提供されており,プリインストールPCを購入する際はどちらかを選ばなくてはいけない。この選択が,Windows 7を購入するときに一番悩むところだ。原田副編集長は,64ビット版を選択した。理由は,x64の方がメモリを有効に使えるからだという。x86の場合,実際に利用できる実メモリは最大でも3Gバイト台。それに比べて,x64の実メモリは4Gバイトを超える。「今,それほどメモリの必要性を感じていなくても,5年後はどうだろうか。ハイ・パフォーマンスのアプリケーションがたくさん登場しているかもしれない。長い目で見て,メモリは大きい方がいい」(同副編集長)。

 x64を選択するデメリットもある。x64では16ビットのプログラムが動作しない。「まだ16ビットのプログラムも多く存在するが,それらの製品が使えなくなってしまう」(同副編集長)。

 x64でも16ビットのプログラムを使う手段はある。Windows 7のXP Modeを使えば,x64上でもx86のXP環境を起動して,16ビット・プログラムを実行できる。ただし,XP ModeはProfessionalエディション以上でないと備えていないので,「x64を選択する場合は,Professional以上のエディションを購入したほうがよいかもしれない」(同副編集長)。

■変更履歴
「Dell Studio 15」を購入後,メモリを「12Gバイトに増設」とありましたが,「8Gバイトに増設」の誤り。また「周辺機器には,まだ16ビットのプログラムを使っているものが多く存在するが,これらの製品が使えなくなってしまう」は「まだ16ビットのプログラムも多く存在するが,それらの製品が使えなくなってしまう」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/10/29 17:49]