写真●ネットワーク最前線のブースで講演するIPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの荒野 高志 副代表
写真●ネットワーク最前線のブースで講演するIPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの荒野 高志 副代表
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 「ITpro EXPO 2009」の展示会場内に設営されたネットワーク最前線シアターにおいて,IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースの荒野 高志 副代表が「枯渇,こう乗り切る!」と題した講演を行った。IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースは,IPv4アドレスの枯渇対策に関する情報を,インターネット関係業界で共有する目的で設立された組織である。国内のIPアドレス管理団体,ISP(インターネット・サービス・プロバイダ),機器メーカー,インテグレータ,データセンター事業者,企業ユーザーなどが参加している。

 荒野氏は,タスクフォースが2009年10月5日に発表したIPv4アドレス枯渇対策のプラン「IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2009.10版」の内容を説明。そのうえで,「NGNのIPv6対応時期が2011年4月に決まり,この時点からIPv6ユーザーが増えることが予想される。ISPやデータセンターなどの事業者は,この時期がサービス提供開始のめどになる」と述べた。

 また,IPv4アドレス枯渇問題の周知について,「ISPやデータセンターといった事業者は広く認知していて対策も進んでいる。一方,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)やCSP(コンテンツ・サービス・プロバイダ)と呼ばれる事業者の対応はまだ進んでいないところが多い。対策の方針決定を打ち出すことから始めてほしい」と呼びかけた。

 さらに企業ネットワークのIPv6化について荒野氏は,「まずはインターネットにつながる公開サーバーやリモートアクセス機器のIPv6化から準備することをお勧めする。社内ネットワーク部分については,このあとでもいいと思う」と語った。

[IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2009.10版](PDFへのリンク)