米Microsoftは米国時間2009年10月23日,2010会計年度第1四半期(2009年7~9月)の決算を発表した。売上高は129億2000万ドルで前年同期比で14%減少した。3四半期連続で,前年同期を下回った。純利益は35億7400万ドルで前年同期比18%の減益,希薄化後の1株当たり利益は40セントで同17%減少した。営業利益は前年同期比25%減の44億8000万ドルで,4四半期連続,前年同期を下回った。

 同社はWindows 7の一般向け発売を2009年10月22日に開始した(関連記事:一般向け「Windows 7」発売,先行予約数はVistaの3カ月分の販売数量を上回った)。Windows 7のアップデート・オプション・プログラムやOEM向け出荷などで,一般向けリリースに先がけた売り上げ14億7000万ドルが発生しているが,これは来期に繰り延べる方針である。希薄化後の1株当たり利益を12セント引き下げたのも,この影響だとしている。

 事業別の売上高は,WindowsおよびWindows Live事業が26億2000万ドルで前年同期比39%の減少である。マイクロソフトは減収の主な要因として,Windows 7関連の繰延処理を挙げた。また,Windows搭載パソコンのOEM出荷台数は6%増加したが,安価なネットブックでの採用が拡大しているため,OEM売上高は6%減少した。

 サーバーおよびツール関連事業の売上高は34億3400万ドルで,前年同期とほとんど変わらない。検索エンジン「Bing」などを手がけるオンライン・サービス事業は4億9000万ドルで,前年同期より6%減少した。Microsoft OfficeおよびMicrosoft Dynamics関連事業は44億400万ドルで前年同期から11%の減少,エンターテインメント関連事業は「Xbox 360」やパソコン向けゲームが好調だったものの,「Zune」などゲーム以外の事業の不振がこれらを相殺し,ほぼ横ばいの18億9100万ドルとなった。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,同社の業績についてのアナリスト予測は,売上高が123億2000万ドルで,1株当たり利益は32セントだった。

[発表資料(プレス・リリース)]
[財務諸表]