写真●KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長
写真●KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長
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 KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長は2009年10月23日,2009年度第2四半期の決算会見で,総務省における競争政策の議論に関する記者の質問に答えた。

 原口一博総務大臣が就任直後にNTT寄りと取られる発言をしたり,総務副大臣にNTT出身の内藤正光氏が就任したことによる今後の通信政策への影響について聞かれた小野寺社長は,「どういう方が選ばれようが,それなりのポジションにつけばきちっと国家,国民のために政策を決めていただけると思っている。今の時点で,どういう出身だからこれは問題ではないかと言うつもりはない。それよりも政策の結果がどうなったかということはきちんと見ないといけないと思っている」と答えた。

 総務省が新たに設置する「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」に,構成員として参加する小野寺社長がどういう主張をしていくのかという質問に対して,「私が参加するのは,四つある部会のうち『国際競争力強化検討部会』。この部会は競争政策であるとか,今後の電気通信事業の環境変化への対応といった議論をする場ではないと思っている」と説明し,NTTの組織論について構成員として参加する立場にないとする見解を示した。ただし,タスクフォースを構成する残りの3部会『過去の競争政策のレビュー部会』と『電気通信市場の環境変化への対応検討部会』,『地球的課題検討部会』では,「それぞれの部会が必要に応じて関係事業者にヒアリングを行うと聞いている。そういう場で我々の考えをきちっと申し上げていく」(小野寺社長)と答えた。