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ARから“鼻をつまむインタフェース”まで、最新の研究成果が勢ぞろい

DIGITAL CONTENT EXPO 2009

「SCOPE」のプレーヤーがヘッドマウントディスプレイを通して見える画面。攻撃する相手を指定している
「SCOPE」のプレーヤーがヘッドマウントディスプレイを通して見える画面。攻撃する相手を指定している
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「SCOPE」をプレイしている様子。はた目には人形とプレートしか見えない
「SCOPE」をプレイしている様子。はた目には人形とプレートしか見えない
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手の影の上に乗る「Twinkle」。ペンで書いた絵なども認識し、それに沿って動く
手の影の上に乗る「Twinkle」。ペンで書いた絵なども認識し、それに沿って動く
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カエルがピアノを演奏しているように見える「Piano Dan」
カエルがピアノを演奏しているように見える「Piano Dan」
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NHK放送技術研究所の「バーチャルパペット」。着ぐるみを着た人をさまざまな角度から撮影し、3D映像を作り上げた
NHK放送技術研究所の「バーチャルパペット」。着ぐるみを着た人をさまざまな角度から撮影し、3D映像を作り上げた
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「PhotoelasticTouch」でほおを指で押したところ。痛そうに顔をゆがめている
「PhotoelasticTouch」でほおを指で押したところ。痛そうに顔をゆがめている
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見る人の位置に合わせてウインドウの角度を変える「M³」
見る人の位置に合わせてウインドウの角度を変える「M³」
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CG映像に応じて形を変える「球面型凹凸ディスプレイ」
CG映像に応じて形を変える「球面型凹凸ディスプレイ」
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 コンピューターグラフィックスやバーチャルリアリティー(仮想現実)などの最新の研究成果を展示するイベント「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」が、2009年10月22日〜25日の日程で開催されている。会場の日本科学未来館(東京都江東区)には、約70点もの展示物が並ぶ。キーワードの一つは、このところ話題の「AR」。パソコンをはじめとしたデジタル機器の新たなユーザーインタフェースを提案するものも複数見られた。

 ARとはAugmented Reality(拡張現実)の略。現実世界の上にデジタル情報を投影することで、新たな利便性や楽しさを生み出す技術。今回は、ARをゲームなどに応用した展示が目立った。

 「SCOPE」というシミュレーションゲームを展示したのが、仏ナントアトランティックデザイン大学のフランツ・ラゾルヌ氏。人形を乗せた小さなプレートを駒のように使い、そこにさまざまなデジタル情報を重ね合わせることでゲームが進む。

 プレーヤーは、カメラが付いたヘッドマウントディスプレイを装着して駒を見る。すると駒の上に、移動や攻撃などさまざまなコマンドが表示される。画面中央に表示される標的のマークを目的のコマンドに合わせると、それを実行できる仕組みだ。攻撃対象となる相手も、同じ方法で選択。相手に向けて火柱が上がったり煙が巻き起こったりするなど、迫力は満点だ。

 SCOPEとはかなり趣を異にするのが、小さな子どもでも楽しめそうな「Twinkle」。ホワイトボードに絵を描くと、その上を小さなキャラクターが動き回る。キャラクターは、小型のプロジェクターで投影。プロジェクター内にカメラと加速度センサーが付いており、周辺の物体を検知してキャラクターの動きを変える。赤い炎の絵に近づくと燃える、水に近づくと濡れるといった動きもできる。自分が描いた絵にその場で反応してくれるため、キャラクターに対して親しみがわく。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 舘研究室と、東京大学大学院情報理工学系研究科 川上研究室が開発した。

 このほか、自動演奏中のピアノのキー上にカエルのキャラクターを配置する「Piano Dan」(奈良先端科学技術大学など)、カードの上に現れる3次元のキャラクターがさまざまな動きを見せる「バーチャルパペット」(NHK放送技術研究所)なども、ARの技術を応用して開発されていた。

未来のユーザーインタフェース?

 マウスやキーボードに代わる入力デバイスを提案する展示も多く見られた。その一つが、電気通信大学大学院情報システム学研究科 小池研究室の「PhotoelasticTouch」。ディスプレイ上に置かれた透明のゲルを指で触ると、ディスプレイ上の画像が変化する。デモでは、顔の画像の上に顔の形をしたゲルが置かれ、鼻をつまんだりほおを押したりすると表情が変わる様子が披露された。デジタル機器に応用すれば、不慣れな人でも直感的に扱えるようになる可能性がある。技術的には、ゲルが押されることでディスプレイの偏光が変化するため、それをカメラで検知しているという。

 出力デバイスに関する研究としては、大阪大学大学院情報科学研究科の「M³」がある。パソコンやテレビなど複数のディスプレイが存在する環境でも、シームレスに情報を提示することを目指した研究だ。複数のディスプレイを並べて置くと、一つのディスプレイのように扱ってデータを切れ目なく表示する。また、ユーザーの位置に応じてデータが変形し、斜めからディスプレイを見ても正面から見ているような感覚が得られる。

 斬新だったのが、東京大学大学院情報学環 河口洋一郎研究室の「球面型凹凸ディスプレイ」。球面のスクリーンが、投影されるCG映像に応じて形を変える。「スクリーンが生き物のように膨張したり収縮したりすることによって生じる、純粋で新鮮な驚きを実現させたい」という。

(八木 玲子=日経パソコン)  [2009/10/23]

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