写真1●「ELSE INTUTION」のユーザー・インタフェース。同心円状のメニューを選択していく
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写真2●ELSE INTUTIONを搭載した端末「ELSE」
写真2●ELSE INTUTIONを搭載した端末「ELSE」
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写真3●「NetFront Browser v4.0」の概要
写真3●「NetFront Browser v4.0」の概要
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写真4●NetFront Browser v4.0でのウィジェット実行環境
写真4●NetFront Browser v4.0でのウィジェット実行環境
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 ACCESSの鎌田富久社長兼共同CEOは2009年10月22日,同社のイベントACCESS DAY 2009で講演し,二つの新しい取り組みを紹介した。

 一つがイスラエルのエンブレイズ・モバイル(Emblaze Mobile)と開発した新しい携帯電話開発プラットフォーム「ELSE INTUTION」。これはACCESSの携帯電話開発プラットフォーム「ACCESS Linux Platform v3.0」の上に,エンブレイズ・モバイルの独自ユーザー・インタフェース(UI)とサービスを載せたものである。

 このUIは全面タッチパネルの端末用のもので,片手で操作できる。例えば,つり革につかまりながらの操作が可能だ。操作方法は,円グラフのように表示された同心円状のメニューをたどっていくというもの。例えば,アプリケーション一覧から電話をポイントし,円の外側に向かって指を動かすと,電話についての「ダイアル(Dial)」「電話帳(Contacts)」「発信履歴(Call Log)」サブメニューが現れる(写真1)。目的のメニューを選んで指を離すと,そのアプリが起動する。

 講演では,ELSE INTUTIONを搭載した初の端末「ELSE」を披露した(写真2)。ELSEは現在,欧州の複数の携帯電話事業者と交渉中で,エンブレイズ・モバイル・ブランドでの発売を予定している。ただし具体的な時期は未定。11月24日に詳細を発表する。

 もう一つの発表は,2010年に提供予定の「NetFront Browser v4.0」について。パソコン用のWebブラウザ同様の再現性を実現するとともに,タッチに特化した直感的なインタフェース,高速のJavaScriptエンジンおよびHTMLレンダリング・エンジンを搭載するという(写真3)。最新仕様のHTML 5もサポートする。JavaScript実行の高速化では,従来のNetFront Browserに比べて15倍高速化できたという。「組み込み系のWebブラウザとして,最速を目指す」(鎌田社長)。

 また,NetFront Browser v4.0では,携帯電話事業者ごとに異なるウィジェットの実行環境を吸収する仕組みを用意し,異なる仕様で開発されたウィジェットを実行できるようにするという(写真4)。具体的には,NetFront Widgets APIやBONDAI,JILなどの仕様に合わせて書かれたウィジェットである。

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■変更履歴
記事公開当初,本文第4段落目でELSEの発売時期を2009年内の予定としていましたが,発売時期は未定です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2009/11/13 18:40]