エンバカデロ・テクノロジーズは2009年10月20日,モデリング/設計ツールの新版「ER/Studio Enterprise 8.5」を発表した。親会社の米Embarcadero Technologiesはこの製品を10月7日に発表したが,日本語化と日本法人での販売については今回の発表が最新情報となる。

 ER/Studio Enterprise 8.5は,データ・モデリングとデータベース設計のためのツール「ER/Studio Data Architect」,共同作業を可能にするリポジトリ「ER/Studio Repository」,メタデータ検索とレポート閲覧を可能にする「ER/Studio Portal」,ビジネス・プロセスと概念のモデリングをする「ER/Studio Business Architect」,UMLモデリング・ツール「ER/Studio Software Architect」から成る。8.5では,最後のSoftware Architectを追加したほか,各ツール間での統合の強化,最新データベース製品への対応(Interbase 2009対応を含む),レポート機能の強化などを行った。

 日本ではまず,ER/Studio Enterprise 8.5の英語版を,Enterpriseが32万円,Data Architectが22万円などで発売する。Data ArchitectとRepositoryについては日本語のフルローカライズ・バージョンの開発を進めており,2009年末の出荷を目指している。日本語版の価格は未定。

 藤井等日本法人代表は「日本ではシステム改修のニーズが多く,動いているシステムからリバースしてモデルを作れる当社の製品が有効だ。データベースのアーキテクトだけでなく,実際にコードのメンテナンスをしている人にも使ってほしい」とコメント。来日した米Embarcadero TechnologiesのGreg Nerpouniシニア・プロダクト・マネジャは「当社のAll-Accessを購入すれば,ツール2本分の価格で18本のツールを利用できる。1本1本ツールを探して購入する手間をかけることはない。ツール・クラウドを作って,複数のユーザーがフルにライセンスを活用することも可能だ」と,一括購入製品の有益性を強調していた。