写真●「kokatsu.jp アクションプラン2010」パネルディスカッションの様子
写真●「kokatsu.jp アクションプラン2010」パネルディスカッションの様子
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 IPv4アドレス枯渇対応タスクフォースは2009年10月19日,セミナー「kokatsu.jp アクションプラン2010」を開催した(写真)。

 セミナーの前半は,タスクフォースからアクセス網WG(ワーキンググループ)の木村孝氏,アプリケーションWGの中村秀治氏,教育テストベットWGの安田歩氏,広報WGの前村昌紀氏,サービスロゴWGの寺田昭彦氏が登壇。IPv6普及・高度化推進協議会 江崎浩氏の司会のもと,2009年度活動の中間報告を行った。報告の中で各WGの担当者から,情報提供,テスト環境や教育プログラムへの参加,同タスクフォースのWebサイトへの意見や要望――といった募集の告知が出された。

 後半は「アクションプラン2010発表~どう活かすべきか?~」と題したパネルディスカッションが催された。冒頭で,IPv6普及・高度化推進協議会の荒野高志氏が,「IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2009.10版」を発表した。IPv4アドレス枯渇問題に対して,事業者が策定する行動プランの推奨パターンをまとめた文書の改訂版である。

 例えばプロバイダについては,「NTTのNGNがIPv6インターネット接続に対応予定の2011年4月をターゲットにしたものに書き換え」などの変更が加えられている。このほかインターネット・データセンター,ASP/CSP,企業,システム・インテグレータなどについての推奨パターンを提示している。

 その後,荒野氏を司会にパネラーがそれぞれの社のIPv6対応状況などをプレゼンテーションした。NECビッグローブの岸川徳幸氏はプロバイダの立場,メディアエクスチェンジの高田寛氏はインターネット・データセンターの立場からプレゼンテーションを説明。総務省の武馬慎氏は,IPv4アドレスの枯渇対策とIPv6普及に対する行政の立場を解説した。

 最後に,IPv6普及・高度化推進協議会の中村修氏がそれまでの発表やプレゼンテーションを基にフリートークを展開。「米国ではビジネスを取りにいっている状況」,「新技術に対して早くノウハウを仕入れた企業が勝つ」などと話し,IPv6移行の進捗が進んでいない現状に警鐘を鳴らした。

[IPv4アドレス枯渇対応アクションプラン2009.10版(PDFへのリンク)]