米IBMは米国時間2009年10月15日,同年第3四半期の決算を発表した。売上高は236億ドルで前年同期から7%(為替の影響を除いた場合は5%)の減収だった。純利益は32億ドルで前年同期比14%増。希薄化後の1株当たり利益は2.40ドルで,前年同期の2.04ドルに比べ18%増益となった。当期の総粗利率は45.1%。サービス事業とソフトウエア事業の利幅増加にけん引され,前年同期の43.3%から1.8ポイント改善した。

 IBMは当期の業績を受け,2009年通期における1株当たり利益の予測を従来の9.70ドル以上から9.85ドル以上に引き上げた。ソフトウエア事業およびサービス事業は税引前利益が2ケタ台の成長を達成し,約80億ドルに届くと見込んでいる。同社は2009年第2四半期の決算発表時も業績予測を上方修正していた(関連記事:IBMの2009年Q2決算は減収も12%増益,通期見通しを上方修正)。

 2009年第3四半期の売上高を地域別に見ると,米大陸は99億ドルで前年同期比5%減(為替の影響を除いた場合は4%減)。欧州・中東・アフリカ(EMEA)は78億ドルで同12%減(同6%減)。アジア太平洋地域は52億ドルで前年同期と同額(同4%減)。OEM収入は6億3400万ドルで同6%減,新興市場部門の売上高は同6%減(同1%減)だった。

 事業別の売上高は,グローバル・サービス事業全体で前年同期比7%減(為替の影響を除いた場合は5%減)。内訳は,グローバル・テクノロジ・サービス部門が94億ドルで同4%減(同2%減),グローバル・ビジネス・サービス部門が43億ドルで同11%減(同11%減)だった。サービス契約の総額は118億ドルとなり前年同期から7%減少した(同7%減)。1億ドル以上の規模の契約は13件あった。

 ソフトウエア事業の売上高は51億ドルで前年同期比3%減(為替の影響を除いた場合は横ばい)。そのうち,ミドルウエア製品は29億ドルで同2%増(同5%増),OS製品は5億2100万ドルで同12%減(同8%減)だった。

 その他事業の売上高は,システム&テクノロジ事業が39億ドルで前年同期比12%減(為替の影響を除いた場合は11%減),グローバル・ファイナンス事業が5億3600万ドルで同15%減(同13%減)。

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