米Cienaは米国時間2009年10月7日,破産保護を申請したカナダNortel Networksから光ネットワークおよびキャリア向けEthernet資産のほとんどを買収することで両社が合意したと発表した。CienaはNortelに現金3億9000万ドルと,Cienaの普通株1000万株を支払う。

 同日の終値を基に換算した場合,買収総額は約5億2100万ドルとなる見込み。取り引きが成立するには,競争入札を経て,米連邦破産裁判所などの承認を得る必要がある。

 Cienaが取得する資産は,NortelのMetro Ethernet Networks部門が手がけていたもので,長距離光伝送や都市型光Ethernetスイッチなどの製品のほか,Ethernet伝送やアグリゲーションおよびスイッチング技術,マルチサービスSONET/SDH製品ファミリ,ネットワーク管理ソフトが含まれる。これらの製品および技術が創出した売上高は,2008年に約13億6000万ドル,2009年上半期に5億5600万ドルにのぼった。

 Cienaはこれにより,世界市場におけるプレゼンスの強化と,スイッチングおよび伝送の相補的技術の提供を図る。「当社の戦略を促進し,成長プランを2~3年早めるための,またとない機会だ。より広範な地域へのリーチ,幅広い顧客関係,奥深い品揃えを獲得することで,成長を加速することができる」とCiena社長兼CEOのGary Smith氏は述べている。

 Cienaは少なくとも2000人のNortel社員の雇用を検討し,カナダのオタワにある同社最大の製品開発センターにおけるリソース拡充を図る。買収手続き完了時には,統合関連費用として約1億8000万ドルを2010年に計上する見通し。

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