写真1●NTTブースに設置された「細径低摩擦ファイバ」のデモ
写真1●NTTブースに設置された「細径低摩擦ファイバ」のデモ
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写真2●10分の1程度の力で引っ張れることが数字で確認できる
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 「ITU TELECOM WORLD 2009」の展示会場で,NTTブースでは「細径低摩擦ファイバ」と呼ぶ光ファイバを展示。来場者の注目を集めている。

 細径低摩擦ファイバは,文字通り外径が細く,被服財が硬くて摩擦が小さいのが特徴。断面は,一般的な光ファイバが2.0mm×3.0mm程度なのに対して,細径低摩擦ファイバは1.6mm×2.0mm。摩擦は一般的な光ファイバの5分の1程度。同社のブースでは,マンション内の配管作業を効率化できることをアピールするため,配管中の細径低摩擦ファイバと一般的な光ファイバを引っ張ってみる体験コーナーを設けている(写真1写真2)。これに,多くの来場者が興味を持っている。

 細径低摩擦ファイバは既に国内で10万物件のマンションに採用されている。従来はマンション内の通信は銅線を使ったVDSLが主流だったが,最近はコンテンツのHD化が進んだことで,マンション内でも光ファイバの引き合いが増えているという。

 最近では,海外でも実績を挙げ始めている。細径低摩擦ファイバは,海外では,古河電気工業,住友電気工業,フジクラの3社が販売している。