2009年10月5日に始まった「ITU TELECOM WORLD 2009」で,中国移動(チャイナ・モバイル)は「TD-LTE」(time division duplex long term evolution)システムを出展している。
TD-LTEは,中国移動が導入している第3世代携帯電話(3G)方式「TD-SCDMA」の拡張版で,2010年のサービス開始を目指している。日本でも,NTTドコモが「LTE」方式の次世代モバイル通信サービスを2010年度内に始める計画だ。
ITU TELECOM WORLDの中国移動のブースには,基地局や幹線装置,ユーザー端末などの試作機が置かれているほか,HDビデオの再生端末や3次元(3D)映像による歩行者ナビゲーション,鉄道移動時のビデオ会議などをイメージしたデモが行われている(写真1)。
会場では,2010年5月~10月に開催される「上海国際博覧会」でTD-LTEがお披露目されることもアピールしている。会場内のパネルによると,2009年12月にもインフラ装置が完成し,2010年第2四半期に上海国際博覧会のショーケースにデータ・カードを出展するとしている。