米連邦取引委員会(FTC)は,広告に関するガイドライン「Guides Concerning the Use of Endorsements and Testimonials in Advertising」の改訂を米国時間2009年10月5日に発表した。製品やサービスを勧めるブログ記事やクチコミ情報を書いて報酬を受け取った場合,それを明らかにすることを義務づけている。

 同ガイドラインの改訂は1980年以来のこと。広告主と推奨者の間で,金品の授受といった,消費者が想定していないつながりがある場合,その旨を明示するべきだとする原則が以前より設けられていたが,今回の改訂で,その事例を新たに追加した。例えばブロガーが金銭を受け取って商品を勧めるレビューを書いた場合,それは推奨行為と見なされ,その商品の販売者との関係を開示する必要があるとしている。

 また,著名人がトークショーやソーシャル・メディアなど,従来の宣伝以外の状況で,製品やサービスを推奨するコメントを発する場合も,広告主との関係を明らかにすることを求めている。

 同ガイドラインは,広告主がFTCの条例を順守するための指針であり,それ自体は法的拘束力を持たない。しかし米メディアの報道(CNET News.com)によると,ブロガーなどが広告主との関係を明らかにしないまま推奨記事を書いた場合,FTCから最大1万1000ドルの罰金を科せられる可能性がある。

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