2009年10月5日にスイスのジュネーブで開幕したITU TELECOM WORLD 2009で,富士通はWiMAX関連製品を出展している(写真1)。具体的には,WiMAXチップセットを搭載した開発キットやPCI Express Mini Card対応の通信基盤,それを内蔵した固定電話機,ビデオカメラ,無線ルーターなどの最終製品である(写真2,写真3,写真4)。
富士通は,WiMAX製品を開発するほかのメーカーに対し,通信基盤を供給することに力を入れている。主に,発展途上国への販売を計画中のメーカーが採用することを想定しているという。アフリカなどでの発展途上国では,光ファイバなどによる固定回線インフラを設置するよりも,無線通信インフラを構築することを望んでいるところが多い。無線通信の中でも,WiMAXは基幹網の構成を簡素化できることから通信インフラ構築コストを安くできると富士通はみている。
実際,今回出展した固定電話機は,ウガンダでの採用実績があるものだという(写真5)。説明員によると,1端末当たりのコストは,調達量によって変わってくるものの,数十ドル程度で済むとのことだ。