写真●富士通が富士電機システムズと共同開発した局所空調システム
写真●富士通が富士電機システムズと共同開発した局所空調システム
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 富士通は2009年9月29日、データセンター内の熱だまりを解消する空調システムなどを、富士電機システムズと共同で開発したと発表した。11月に開設予定の新データセンター「館林システムセンター新棟」に導入することも明らかにした。

 新たに共同開発した局所空調システムは、熱だまりが発生しやすい個所の天井に据え付ける(写真)。床下から冷気を吹き上げる従来型の空調機と比べ、消費電力を約25%削減できるという。

 また、富士通研究所が開発した温度・風速センサーを使った、サーバー室用の環境監視センサーネットワークも実用化した。サーバーやラックごとの温度を「見える化」する。センサーが計測した温度や風量のデータは、無線通信装置を使って監視サーバーに送信するため、センサー用のケーブルを敷設する必要がない。

 このほかに、電流センサーを搭載した分電盤や、サーバー室内の配電ルートを最適化するシステム、垂直防音壁面に設置可能な太陽光パネルなどを開発した。「これらの技術を使うことで、データセンターの二酸化炭素排出量を約40%削減できる」(富士通)という。