IDFでテレビの将来像を説くIntel社CTOのJustin Rattner氏
IDFでテレビの将来像を説くIntel社CTOのJustin Rattner氏
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 米Intelは米国時間2009年9月24日,米サンフランシスコで開催中の開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF)」において家電機器(CE)向けの新型メディア・プロセサ「Intel Atom processor CE4100」(開発コード名「Sodaville」)を発表した。映像処理や各種I/O機能を1チップに集約したシステム・オン・チップ(SoC)で,テレビやDVD/BDプレーヤ,セットトップ・ボックス(STB)などにインターネット・テレビ機能を付加できる。

 CE4100は,同社のCE向けSoCとして初めて45nmプロセス・ルールを採用した。動作周波数は最高1.2GHz。最大2つの1080pビデオ(1920×1080ピクセルのフル・ハイビジョン)をデコードできるほか,3次元グラフィックスや音声を処理できる。MPEG4ビデオのエンコードも可能で「DivX Home Theater 3.0」認定を受けられるという。SATA-300とUSB 2.0に対応したI/Oプロセサ,セキュリティ・プロセサ,NAND型フラッシュ・メモリー用とDDR2/DDR3メモリー用のコントローラを備え,512Kバイトのレベル2キャッシュ・メモリーを内蔵する。既存製品の「CE 3100」と互換性がある(関連記事:Intelが家電向けメディア処理SoC「CE 3100」を発表)。

 Adobe Flash 10 Playerに対応しており,Flashコンテンツに含まれるH.264ビデオを再生できる(関連記事:Flashを家電用メディア・プロセサ向けに移植・最適化,AdobeとIntelが協力)。Intelはテレビ用ウィジェットを開発するためのソフトウエア・フレームワーク「Widget Channel」も用意している。

 すでに米CBSやカナダTransgaming Technologies,米Cisco Systemsの各社がIntelのCE向けメディア・プロセサへの対応を表明した。CBSはテレビ用ウィジェットを開発し,TransGamingはオンデマンド・ゲーム・サービス「GameTree.tv」を提供する予定。

 なお,米メディア(CNET)によると,IntelはCE4100をサンプル出荷中という。

[発表資料(その1)]
[発表資料(その2)]