サイボウズは2009年9月15日、10年1月期第二四半期(09年2~7月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比18.3%減の39億2700万円、営業利益は同84.7%減の8500万円と大幅な減収減益となった。9月11日には通期業績予想の下方修正を発表済み。通期業績は売上高が前年比30.6%減の65億円、営業利益が同71.5%減の2億3000万円の予想である。

 減収に至ったのはソフトウエア、サービスに資源を集中するため、一部事業を譲渡した影響が大きい。3月にセキュリティ情報サイト「Scan NetSecurity」事業をバリオセキュア・ネットワークスに譲渡。5月にMVNO(仮想移動体通信事業者)子会社のインフォニックスを伊藤忠商事に譲渡した。これに不況による営業不振も加わり、2割近い大幅な減収となった。

 減益の要因としては、特に通信事業の損失拡大が大きい。インフォニックスが手掛けてきたMVNOで、在日ブラジル人向けサービスの不調が響いた。非正規労働者の雇い止めなどで契約数が減少したためだ。

 セグメント別に見ると、ソフトウエア事業の売上高は前年同期比1億100万円減の24億3400万円、営業利益は同1億7500万円減の5億500万円。インフォニックスが連結から外れた通信事業は、売上高が同5億7500万円減の9億1400万円、営業損失が同2億1500万円拡大して2億5900万円。Scan NetSecurity事業を譲渡したソリューション事業は、売上高が同2億200万円減の5億7700万円、営業損失が同8800万円拡大して1億6200万円だった。