米Googleは米国時間2009年9月14日,ユーザーがサービスや製品の移行に伴って自身の情報を自由に扱うことを支持するサイト「The Data Liberation Front」の開設を発表した。

 同社のシカゴ拠点のエンジニア・チームが立ち上げた取り組みで,Googleサービスにおいてユーザーが個人情報を簡単に移動できるよう,シンプルな情報インポート/エクスポート機能の構築を目指す。同サイトでは,各種Google製品について,データの取り込み,書き出し,削除方法などを説明している。

 Data Liberation担当エンジニアリング・マネージャのBrian Fitzpatrick氏は,多くのサービスが,ユーザーを引き留めるために,データの移動を有料にしたり,画像を1点ずつしか書き出せないようにしたりするなど,面倒な仕組みを作っていると指摘する。同チームが考えるデータの解放とは,たとえばユーザーはサービスを乗り替える際,元のサービスで登録したデータを簡単に無償で削除できることだ。

 同氏によると,「Blogger」「Gmail」「App Engine」など,すでに半分以上のGoogle製品でデータの解放を実現しているという。今後数カ月をかけて,「Google Sites」と「Google Docs」でもインポート/エクスポート機能の充実を図る計画。

[発表資料へ]