レッドハットは2009年9月8日,Linuxディストリビューションの新版「Red Hat Enterprise Linux 5.4」を発売した。仮想化にKVM(Kernel-based Virtual Machine)を正式採用したことなどが特徴。米Red Hatからは2009年9月2日に提供が開始されている(関連記事)。

 KVMはQumranetが2006年に公開したオープンソースの仮想マシン・モニタ(ハイパーバイザ)で,公開されてから2カ月でLinuxカーネルに統合された。Red HatはQumranetを2008年9月に買収している。同じくオープンソースの仮想マシン・モニタであるXenも,従来同様サポートするという。

 SR-IOV (Single Root I/O Virtualization),NPIV,VT-dなどハードウエア仮想化機能に対応,仮想化のオーバヘッドを減らし性能を向上させた。

 またイーサネット上のファイバチャネルプロトコルであるFCoE(FibreChannel over Ethernet)をサポート。GRO(Generic Receive Offload)によりネットワーク性能を向上させた。

 サブスクリプション価格は従来と同じ。CPUソケット数/仮想化ゲスト無制限の「Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform」は1サーバーあたり年間19万5000円(税別)から。2CPUソケット/4仮想化ゲストまでの「Red Hat Enterprise Linux」は年間9万6800円(税別)から。1CPUソケットまでの「Red Hat Enterprise Linux 5 Desktop」は25台あたり年間27万5000円(税抜)から。サブスクリプション有効期間内のRed Hat Enterprise Linuxユーザーは無料でアップグレードできる。