フリービットは2009年9月7日,iPhone/iPod touchをWebサーバーやファイル・サーバーとして使えるようにするアプリケーション「ServersMan@iPhone 3.0β」を,世界77カ国・地域で配布開始したと発表した。各国・地域の「App Store」(アプリケーション販売/配布サイト)から無料で入手できる。これに伴い,同アプリケーションの対応言語として従来の日本語,英語,中国語のほか,フランス語,ドイツ語を追加した。

 この日開催した事業説明会でフリービットの石田宏樹・代表取締役社長は,デスクトップ・パソコン用の「ServersMan mini-Desktop」のデモを初めて披露した。WindowsまたはMac OS Xが動くパソコンにこのアプリケーションをインストールすると,サーバーになる。そしてインターネット経由でこのアプリケーション上のコンテンツにアクセスできる。ServersMan mini-Desktopは,10月ころにリリース予定としている。

 このServersMan mini-DesktopやServersManのバージョン3.0では,複数のデバイスにインストールしたServersManを関連付けて連携させる「Grouping」という使い方ができるという。事業説明会では一例として,「iPhoneのカメラで撮影した画像を,Macで動くServersMan mini-Desktopに保存する」というデモを披露した。撮影した画像をデスクトップに送り,さらにクラウド・サービスにアップロードすることも可能になるという。

 また石田社長は,プラネックスコミュニケーションズからServersManの機能を搭載したNAS(network attached storage)から発売予定であることを明らかにした。詳細は,近日発表される。同社は,2010年4月までに100万のServersManユーザーを獲得し,その後は小額課金の付加価値オプションを検討していきたいとしている。

 これとは別に,この事業説明会ではIPv6インターネットに接続できるパソコン用ソフトウエアも披露した。同社独自のVPN技術である「Emotion Link」をベースにしており,IPv4インターネットをトンネルしてIPv6インターネットに接続するというものだ。このソフトはまだ配布していないが,石田社長によると「(ISPの)DTIでは既に(IPv6インターネットに接続できる)サービスを完成させている。DTIのユーザーやISP向けバックボーン・サービスを利用する200社の提携ISPにすぐに提供可能だ」という。

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