写真1●台湾のセキュリティ関連企業7社による「台湾パビリオン」の展示会場
写真1●台湾のセキュリティ関連企業7社による「台湾パビリオン」の展示会場
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写真2●Skypeアプライアンス「SKYDEN SF200J」
写真2●Skypeアプライアンス「SKYDEN SF200J」
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 TCA(Taipei Computer Association,社団法人台北市コンピュータ協会)は,2009年9月2日から開催中のセキュリティ関連展示会「Security Solution 2009」で,台湾のセキュリティ関連企業7社による「台湾パビリオン」を展示している(写真1)。各社の展示ブースでそれぞれの製品を紹介するとともに,台湾パビリオンの展示をまとめて解説する講演セッションも設けている。記者が取材した初日夕方の講演セッションでは,多くの来場者が熱心に耳を傾けていた。

 展示している7社と主な展示製品は以下の通り。(1)Decision-Computer Internationalは,ネットワーク・フォレンジック装置を展示。(2)GeoVisionは,ネットワークを用いた監視カメラ・システム。(3)Lanner Electronicsは,アプライアンス作成用のPCプラットフォーム・ハードウエア。(4)Netflame Technologyは,ファイアウォール/UTM機器。(5)NewType Software Systemは,Web型のドキュメント管理ソフト。(6)Softnext Technologiesは,メール・アーカイブ・アプライアンス。(7)Sprinfは,情報漏えい対策やウイルス対策,IT資産管理などを総合的に備えた管理ソフト。

 展示ブースでは,特にNetflame Technologyの2製品が興味深かった。1つは,一度購入すればそれ以後の使用料金がかからない,中小企業向けのUTMアプライアンス「NS230J/NS231J」である。オープンソースや自社開発エンジンを採用することで,ウイルス定義などの更新にかかるライセンス費用がかからないようにしたのが特徴だ。「毎年の使用料がかからないことで中小企業が抵抗なく導入できる」(同社)という。価格はオープンだが,「数十万円といったところ」(同社)。

 もう1つの興味深い製品は,電話ケーブルで接続する受話器やPBX(交換機)からインターネット電話のSkypeを使うためのアプライアンス「SKYDEN SF200J」である(写真2)。Skypeソフトウエアをインストールしたアプライアンスに,インターネット接続用のネットワーク・ポートと,電話機接続用の電話ポート(2つ)を搭載している。これにより,電話ケーブルで接続する受話器(またはPBX)を,Skypeのマイク/スピーカの代わりに利用できる。PBXを使うビジネス・ホンであれば,外線発信ボタンと同様にSkype発信ボタンを押すことで,Skypeを使っていることを意識することなく通話できる。日本国内では,代理店のワイズが2009年9月末の販売開始を予定する。