写真●カスペルスキーラブスジャパンの川合林太郎代表取締役社長
写真●カスペルスキーラブスジャパンの川合林太郎代表取締役社長
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 ジャストシステムは2009年9月1日,総合セキュリティ・ソフトの新版「Kaspersky Internet Security 2010」(ロシアKaspersky Lab製)を10月16日に発売すると発表した。価格は4680円(1年版のダウンロード製品の場合,税別)から。1ライセンスで2台まで使用可能にする。

 新版では,短時間のうちに発生/消滅するマルウエアに対処するために,「Kaspersky Internet Security 2010」では,世界中のユーザーから未知の脅威に関する情報を収集する「カスペルスキーセキュリティーネットワーク(KSN)」の機能を強化した。その背景について,カスペルスキーラブスジャパンの川合林太郎代表取締役社長(写真)は,「1秒強に1個の割合でマルウエアが発生し,その大半が24時間以内に攻撃力を失う」と説明する。

 KSNを利用して収集した情報は,Kaspersky Labのデータセンターで解析。マルウエアと見なされたプログラムは脅威データベースに,危険性が無いと判断されたプログラムはホワイト・リスト・データベースにそれぞれ登録される。この登録情報は,約40秒以内に同ソフトの「緊急検知システム(UDS)」に反映され,ユーザーに配布される。「全世界のユーザーが一つにつながって,皆で皆を守るネットワークだ」と川合氏は述べる。

 また,安全性が確認できないプログラムを仮想環境で実行してみることができる「仮想実行スペース」機能を搭載した。さらに,危険なWebサイトへのアクセスを未然に防ぐ「危険サイト診断」や,Webブラウザに登録されたIDやパスワードを保護する「プライバシープロテクション」,ゲーム中はスケジュールされたスキャンや更新処理をスキップする「ゲーム・モード」などの機能を追加している。

 併せて,Mac用アンチウイルス・ソフト「Kaspersky Anti-Virus for Mac」も11月13日から提供することを明らかにした。価格は3900円(1年版のダウンロード製品の場合,税別)から。Mac版は1ライセンスで1台のみ使用可能。

 同ソフトは,約45分ごとにウイルス定義ファイルを自動更新し,ウイルスやトロイの木馬,ワームから,ファイル・システムを保護するための基本的なアンチウイルス提供する。Mac版提供の背景について川合氏は,「Macユーザーは,8割以上がウイルスの危険性を認知しながらも,半数以上がアンチウイルス・ソフトを利用していない」と話す。