米VMwareは米国時間2009年8月31日,包括的なデータセンター管理製品ファミリ「VMware vCenter Product Family」と,Webベースの無料仮想化システム導入支援サービス「VMware Go」(ベータ版)を発表した。

 VMware vCenter Product Familyは複数の製品を組み合わせてデータセンター管理作業を集約/自動化することで,作業負荷の軽減と運営コストの削減につなげる。同社の仮想化技術をベースにしており,基盤インフラの構成などを意識することなく,サービス・ポリシーに従った条件で仮想マシンを設定できるという。拡張性に配慮した製品であるため,既存の管理用フレームワークと容易に連携可能としている。

 インフラ管理用ツールとしては,アプリケーション性能管理の「VMware vCenter AppSpeed」,キャパシティ分析の「VMware vCenter CapacityIQ」,設定管理の「VMware vCenter ConfigControl」,災害復旧管理の「VMware vCenter Site Recovery Manager」を提供する。サービス提供管理用ツールは,仮想マシン用ライフサイクル管理の「VMware vCenter Lifecycle Manager」,課金管理の「VMware vCenter Chargeback」,開発管理の「VMware vCenter Lab Manager」。vCenter CapacityIQ(リリース予定時期は2009年第4四半期)とvCenter ConfigControl(同2010年)以外の製品は,既に利用可能となっている。

 VMware Goのターゲット・ユーザーは,仮想化環境を初めて導入する中小企業。無料サーバー仮想化ソフトウエア「VMware ESXi」の導入/設定作業を自動化することで,アプリケーションの仮想化にかかわる作業を簡素化/迅速化する(関連記事:VMware,サーバー仮想化ソフト「VMware ESXi」の無償化を正式発表 )。現在ベータ版をWebサイトで無償提供している。2010年に開始する予定の正式サービスも無料のままとする。

 またVMwareは,米Intelとの間でプライベート・クラウド構築用ソフト「VMware vSphere 4」の中小企業向け販売に関する提携を結んだ。Intelは2009年第4四半期より,同社の販売チャネルでVMware vSphere 4を提供していく(関連記事:VMware,プライベート・クラウド構築用OS「VMware vSphere 4」の詳細を発表VMware,プライベート・クラウド構築用OS「vSphere 4」のセキュリティ強化策を発表)。

[発表資料(VMware vCenter Product Family)]
[発表資料(VMware Go)]
[発表資料(Intelとの提携)]