米Dellは米国時間2009年8月27日,2010会計年度第2四半期(2009年5~7月)の決算を発表した。売上高は127億6400万ドルで前年同期から22%減少。純利益は4億7200万ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.24ドル)で同23%減少した。営業利益は同18%減の6億7100万ドル。なお営業支出は17億2000万ドルで同14%削減した。

 第1四半期(2009年2~4月)と比べると,出荷台数,出荷額,売上高,営業利益,粗利益率,1株当たり利益のいずれも改善。営業支出は引き続き減少した。

 米メディアの報道(New York Times)によると,特別項目を除く1株当たり利益は0.28ドルでアナリスト予測の0.23ドルを上回った。また,アナリストによる売上高予測は126億ドルだった。

 当期売上高の内訳は,モビリティ製品が前年同期比21%減の39億ドル,デスクトップ・パソコンが同33%減の33億ドル,ソフトウエアと周辺機器が同15%減の24億ドル。サーバーおよびネットワーキング関連は同19%減の14億ドル,サービスは同11%減の12億ドル,ストレージは同20%減の6億ドル。

 分野別の売上高は,大企業向けが前年同期比32%減の33億ドル。主要地域の大手企業は引き続きIT支出を控えている。公益事業向けは同16%減の38億ドル。中小企業向けは同29%減の28億ドルだった。消費者向けは出荷台数が同17%増加したものの,売上高は29億ドルと,同9%減少した。

 今後の見通しについては,第3四半期(2009年8~10月)は消費者および政府向け分野の季節的需要が持ち直すと見る。しかし,欧米の大手企業の需要が低下する時期でもあり,企業による買い替えは2010年に持ち越す可能性が高い。短期的には,部品コストや価格競争のプレッシャが続く見通し。同社は引き続きコスト効率強化策を実施し,長期的事業改善のための投資を行うとしている。

[発表資料]
[財務諸表(PDF文書)]