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 Project Vineは2009年8月24日,Linuxディストリビューションの新版「Vine Linux 5」を公開した。収録ソフトウエアを刷新したほか,x86_64に対応,USBおよびDVD用インストール・イメージの提供などを行った。前バージョンから約2年半ぶりのメジャー・バージョンアップになる。

 Vine LinuxはProject Vineが開発し配布している日本語Linuxディストリビューション。個人ユーザーのデスクトップ用途や小規模サーバー向け,教育用途などに利用されている。

 Vine Linux 5では,対応アーキテクチャに従来のi386, ppc(PowerPC)に加えてx86_64を新たに追加した。起動時間を前バージョンの半分に短縮。起動時のメモリー消費量も削減した。デフォルトの明朝体フォントとしてIPA明朝を採用,VLゴシックを大幅に改良するなどルック&フィールを改善している。

 おすすめパッケージの簡易インストール・ツールや,配布に制限のあるパッケージなどをインストール時に自動的にビルドしてインストールするself-buildシステムを提供。GNOME利用時に通知スペースにパッケージ更新情報を表示したり,dkmsによって自動的にカーネルモジュールを生成したりするなど,パッケージ管理ツールや管理機構を拡充した。

 LinuxカーネルにKernel-2.6.27.29,デスクトップ環境にGNOME 2.26.3,TeXにptetex3-20090610,エディタにEmacs23,ブラウザにFirefox 3.5 コミュニティエディションを収録するなど,収録パッケージを更新した。

◎関連リンク
Vine Linux 5 リリースノート