ソニーは2009年8月24日,ソニープロテクノサポートにデジタルシネマ事業推進部を8月16日付けで新設し,国内映画館のデジタル化を支援するためのデジタルシネマのソリューション・サービスを10月1日に開始すると発表した。

 同サービスの運用第一弾として,20世紀フォックス映画,ウォルト・ディズニー・カンパニー,ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの3社の制作/配給会社と,日本市場を対象に映画館のデジタル化を展開していく契約を結んだ。

 シネマ・コンプレックスを運営するティ・ジョイはこのサービスを利用し,10月からソニー製のデジタルシネマ・プロジェクター「SRX-R220」を中心としたデジタルシネマ上映システムの導入開始を予定する。ティ・ジョイは将来的に同社が運営するシネマ・コンプレックスで全スクリーンのデジタル化を目指す方針である。

 今回のサービスは,映画製作会社や配給会社に対して高品質で信頼性の高いデジタル上映環境の提供や,DCI仕様保証,4Kや3D映像の上映機会拡大といった新しい付加価値を提供できるという。さらに,運用状況のレポート提出やデジタル・コンテンツ製作/流通のサポートなど,デジタル化によるメリットを生かすサービスも合わせて提供する方針である。

 興行者の映画館に対しては,米国で実績のあるファイナンシャル・スキームを導入することで,DCI仕様準拠のデジタルシネマ上映システムの初期導入コストを軽減する。また,シアター・マネジメント・システム(TMS)や館内ネットワーク化により,運用の効率化や中長期的な運用コストを削減するという。

[発表資料へ]