米Microsoftは米国時間2009年8月18日,クラウド・コンピューティング版データベース・サービス「Microsoft SQL Azure Database」の2009年8月版コミュニティ技術プレビュー(CTP)の提供を開始した。CTP版は,商用サービスの始まる2009年11月まで無料で試用できる。同社はWebサイトで試用申し込みを受け付けている。

 SQL Azure Databaseは,リレーショナル・データベース「SQL Server」の機能をクラウド・コンピューティング・プラットフォーム「Windows Azure」上で提供するサービス。SQL Serverとの互換性が高いため,既存の基幹業務ソフトウエアやWebアプリケーションを容易にクラウド環境へ移行可能という。従量課金制で,データベースの規模や処理負荷に合わせて利用するリソースを調整できる。データベース用サーバーを用意する必要もなく,運用/管理の手間が省けるとしている(関連記事:マイクロソフト、クラウド版データベースの名称を「SQL Azure」に変更)。

 最大データ容量1Gバイトの「Web Edition」と同10Gバイトの「Business Edition」を用意する。月額料金はWeb Editionが9.99ドル,Business Editionが99.99ドルとなる予定(関連記事:Microsoft,「Windows Azure」の料金体系を発表,正式スタートは11月Windows Azureの料金はGAEやEC2より安いのか)。

 Microsoftは同日,「SQL Server Driver for PHP 1.1」の2009年8月版CTPもWebサイトで公開した。同CTPを使うと,SQL Azure Databaseのデータベース機能を利用するPHPアプリケーションの開発が可能となる。

 また同社は,次期データベース・ソフトウエア「Microsoft SQL Server 2008 R2」の2009年8月版CTPをリリースした。WebサイトでTechNet/MSDN会員向けに無償ダウンロード提供している。正式版は2010年上半期にリリースする予定(関連記事:今後1年以内に登場するMicrosoft製品を総ざらいしてみよう)。さらに,SQL Serverを複合イベント処理(CEP)プラットフォーム化するソフトウエア・コンポーネント「Microsoft SQL Server StreamInsight」の2009年8月版CTPを8月19日(米国時間)より提供する。

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