会見をする畠中達郎社長(右)と久保田康コミュニケーション部担当執行役員(左)
会見をする畠中達郎社長(右)と久保田康コミュニケーション部担当執行役員(左)
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 東証1部上場の大手芸能事務所アミューズは2009年8月10日、中国サーバーからの不正アクセスが原因でクレジットカード情報3万4097件が流出したと発表した。現在までの調査では、流出したクレジットカード情報の不正利用による顧客への金銭的被害は確認されていないという。

 流出が確認されたのは、アミューズの通販サイト「アスマート」で2005年4月4日から2009年7月20日までに商品を購入した顧客のクレジットカード情報とメールアドレス。さらに顧客の住所、氏名、電話・FAX番号、生年月日なども流出した可能性があるという。ただ「調査を依頼した第三者機関のラックが分析した結果、2007年1月4日以前にアスマートから商品を購入したものについては、流出の危険性は低い」(アミューズの久保田康コミュニケーション部担当執行役員)。

 アミューズは7月28日に、クレジットカード会社からカード情報流出の可能性があるとの指摘を受け、ラックに調査を依頼した。その結果、中国のIPアドレスから、アスマートの運営業務の委託先であるテイパーズの顧客情報管理用サーバーに対して7月20日に不正アクセスがあり、データベース上の個人情報が流出した事実を確認した。これを受けアミューズは8月4日にアスマートのクレジット決済機能を停止した。

 アミューズの畠中達郎社長は今後について「顧客に対する金銭的被害の有無の把握に全力で取り組む」とし、「金銭的被害を確認した場合には、金銭保障も含めてクレジットカード会社と協力し迅速に対応する」と語った。