東洋ビジネスエンジニアリングは2009年8月6日、2010年3月期第1四半期(4~6月期)決算を発表した。売上高が前年同期比13.4%減の22億8100万円、営業損失は1億7800万円(前期は2億5900万円の営業損失)と減収・赤字決算だった。

 景気後退の影響で、主力の製造業において大手向け製品の受注が遅れていることが主因。収益を支えるもう1つの柱である中小向け製品の販売が比較的好調に推移していることに加え、大手向け製品の受注が第2四半期以降に進む見通しのため、通期目標である売上高110億円、営業利益3億円は据え置いた。

 当期は全般的に製造業の情報システム投資が抑制される傾向にあることから、既存顧客に対する営業を強化する戦略を立てている。受注ベースで新規顧客によるものは2年前に3割程度あったが、今期は1割を下回る状況となっている。特定業種からの需要回復を待って新規顧客開拓を積極展開することで、中期的には「現状の(売り上げの)2割増にまでは戻せる」(石田寿典社長)との見通しを立てる。

 足元の状況としては、「利益率の高い自社製品のライセンス販売が堅調」(石田社長)とする。ただし、今期の通期での黒字化は、売上高比率で約7割を占める大手顧客向けの「他社製品の第2四半期以降の受注状況がカギを握る」(片山博取締役業務管理本部長)という。